そばかすとは?
そばかす(医学名称:雀卵斑(じゃくらんはん))は、5ミリ以下の小さなシミが鼻を中心に散らばるようにパラパラと現れるのが特徴で、シミを一つ一つ見てみると丸い形より三角や四角い形をしています。
- 色:比較的薄い茶色
- できる場所.範囲:鼻を中心に頬に広がる
- シミの大きさ:1〜5mm程度
※顔以外だと胸元、肩、首にも広がる
そばかすの原因は?
そばかすの主な原因は主に遺伝です。両親のどちらかの家系でそばかすがある人が多いと、その子供にもソバカスができやすいと言われていますが、これは、そばかす自体を受け継いでいるのではなく、肌の色素が薄く、色白の遺伝を引き継いでいるのです。
色白は紫外線のダメージを受けやすい
「色白で羨ましい」と言われることも多いと思いますが、肌の色素が薄いということはメラニン色素が少ないということ。メラニン色素は肌内部を紫外線から守るカーテンのような役割をしているので、色白の人は紫外線のダメージを受けやすいということになります。
外人(とくに白人)は色白が多いからそばかすがある人が多いのも、元々肌が白い人が多いのが主な要因です。
先天的なそばかすと後天的なそばかすがある
そばかすは先天的、後天的なソバカスの2種類があります。
先天的なそばかす
幼い頃から思春期にかけて出てくるそばかす。子供の頃からすでにあったソバカスは先天性とされる。優性遺伝で引き継いだ、先天的なそばかすは、歳を重ねるにつれて、徐々に薄くなっていく場合も。髪や目の色素も薄い傾向。
後天的なそばかす
元々遺伝としては引き継いでいたものの、子供の頃〜思春期までに発症せず、大人になってから急に出てくるそばかす。後天的なそばかすの原因は、主に日焼け、過度なストレス、飲酒や喫煙、偏った食生活などの生活習慣。(最も大きな要因は日焼けによる紫外線)
- スキンケアが疎かになりがち
- 顔をこすって摩擦の刺激を与えがち
- 日焼けを気にしない
- スポーツ好き、仕事柄外出する機会が多い
- ストレスが掛かりやすい生活
- 栄養が偏っていてビタミン・ミネラルを摂取できていない
- たばこを吸う
- お酒が大好きで飲酒する日が多い
産後にできるそばかす(妊娠性雀卵斑)
妊娠、出産からくるホルモンバランスが大きく乱れることで、産後にシミ、そばかすが急に出てくることが。医学的には妊娠性雀卵斑(にんしんせいじゃくらんはん)と呼びます。
産後そばかすは女性ホルモンの乱れが大きく影響している
妊娠期に活発になる女性ホルモン(プロゲステロン)の影響で、シミの元であるメラニン色素を生成する工場(メラノサイト)が活性化になり、シミ、ソバカスがいきなり発生することも。
妊娠中に大量に分泌された女性ホルモンは、出産後、一気に分泌量が低下するので、メラニン色素を生成する活動も落ち着きを取り戻しますが、子供を生む前の肌に戻るには、出産から半年ほど時間が掛かります。
また、妊娠性雀卵斑(にんしんせいじゃくらんはん)も後天的そばかすの1つなので、紫外線対策はもちろん、生活習慣の見直しも必要になります。
私のシミはそばかす?セルフチェックしてみよう
- 10代の頃からでてきた
- シミは小さく数ミリ程度
- シミの色は薄茶色
- △や□の形をしている
- 鼻を中心に小さなシミが散らばっている
- 母親、または父親にそばかすがある
- 人に肌が白いと褒められたことがある
- 紫外線対策はあまりしてこなかった
- シミができ始めてきた頃、ストレスが溜まりがちだった
- 妊娠・出産をしている(低用量ピルを服用している)
一般的なシミとそばかすの違い
シミはいくつかの種類にわかれて分類されており、根本的な原因や対策は似ていても、病院に頼らずに自力で消せる(徐々に薄くする)シミ、皮膚科や美容クリニックに行かないと、消せないシミがあったり、効果的なシミ消し対策が異なります。
日頃からの紫外線対策や、美白化粧品で丁寧にスキンケアを施すことで、徐々にシミを消すことができる顔のシミはこの3タイプの種類です。
◆老人性色素斑(ろうじんせいしきそはん)
→ 加齢、紫外線ダメージなどが原因でできる最も一般的なシミ(日光シミ)
◆肝斑(かんぱん)
→ 女性ホルモンのバランスが乱れることが原因でできるシミ(トランシーノなど市販の内服薬も販売されている)
◆炎症後色素沈着(えんしょうごしきそちんちゃく)
→ ニキビ跡や虫刺され、軽い傷ができ、紫外線のダメージが重なって炎症箇所がシミになってしまったもの
自分でそばかすを消す方法はある?
残念ながら「そばかす」は自力で治して消すシミではなく、自身の毎日のケアと、病院での治療が必要になります。治療内容にもよりますが、通院が必要となるため、それなりの時間と治療費が掛かることを覚悟する必要があります。
補足:子供も病院でのそばかすを消す治療が必要なの?
先天的にできたそばかすは、(幼少期から思春期の間に発症)年齢を重ねるうちに、段々消えていくケースも。子供のそばかすをどうにかしてあげたいからといって、大人が使う化粧品を無理に使用する必要はありません。
ただし、お子さんによって、色の白さや紫外線の影響度は違うので、一度、お医者さんに相談をしてみる方が安心できるでしょう。
落ち込むのはまだ早い!そばかすって以外に男性にも女性にも人気です
そばかすで悩む人にとってみれば、顔が汚く見えてイヤ、シミの無い肌に憧れるかと思います。
そばかすは1つの個性
一昔前までの理想の女性像ちょっと前のキレイ・可愛い人と言えば、
- 透き通るような肌
- ぱっちり二重
- 整った眉毛
- 適度に厚みのある唇
という、絵に描いたような女性像でしたが、最近はファッションも美容も幅広くなり、一重も、ちょっと頼りない眉毛も、薄い唇も、そしてソバカスも、1つの個性と認められています。
「そばかすメイク」をしている女性もいる
特に、そばかすは今や「そばかすメイク」というのが流行している程、女性のチャームポイントとして親しまれています。
▼人気タレントぺこちゃんのそばかすメイク
ぺこちゃんにかぎらず、宮崎あおい、エマ・ワトソン、深津絵里、蒼井優、新垣結衣など、芸能人からハリウッド女優まで、そばかす肌でも、強く、そして美しく輝いている女性ですよね。
そして実は、男性も、そばかす女子は可愛い、優しいイメージがある等、魅力的と感じている人が多いのはご存知ですか?
男性が感じる「そばかす女子」への印象
外国人はそばかすのイメージが強い印象があることから、「外国人のようなキュートさがある」「可愛らしい印象」などを感じるそうです。
- 素朴で優しいイメージ
- 純粋そう
- あか抜けない顔が逆に可愛い
などなど、好印象を与えられるケースが多いようなんです。(正直羨ましい・・)
そばかすはオシャレ!個性として活かすのもアリ!
現代の女性、男性が受ける印象をまとめると「そばかすってオシャレ!可愛い!」と感じているケースが今は多いみたいですね。
ソバカスを活かしたメイクは、たくさん紹介されています。女性にも、男性にも良い印象を持たせてくれるのであれば、せっかくの個性を活かしていくのも良い選択だと思います。
それでもそばかすを消したい人は皮膚科に通いましょう
どうしてもそばかすを消したいと、長年苦しんできている人、突然発症してしまって焦っている人は、ソバカスを消す治療を検討してみてください。
そばかすの治療法
内服薬
雀斑に効く内服薬はいくつか種類があります。シミを消すといった劇的な効果はありませんが、しみ・そばかすを軽減させる働きを持つ成分を摂取することで、徐々にシミ悩みに働きかけていきます。お医者さんの判断によりますが、複数の種類のお薬やビタミンを処方されるのが一般的です。
L-システイン
メラニンの働きを抑制するアミノ酸の1種。代謝を促す(ターンオーバーを正常にする)働きがあり、抗酸化作用も持つ。
トラネキサム酸
メラニン色素の生成に関わっている表皮に伝達される物質を抑える。肝斑の治療にも使われる成分。
ビタミンC・ビタミンE
コラーゲンの生成、炎症抑制、抗酸化作用の効果をもつビタミンC。メラニンの生成工場(メラノサイト)を活発にするチロシナーゼの働きを抑えるので、美白化粧品や美白サプリなど多くのシミケア用品に用いられる。
ビタミンEも抗酸化作用があるが、単体だと無力化されやすいためビタミンCと一緒に処方されることが多い。
外用薬(塗り薬)
外用薬(塗り薬)は化粧品と一緒で皮ふに塗り、肌の内側に直接働きかけるので、口から摂取するよりもダイレクトにシミに働きかける。塗り薬として出されることが多いのはこの2種類。
トレチノイン水性ゲル(トレチノインゲル)
肌の奥にたまったシミの元を、上に押し出し、古い角質とともに垢となって排出できる。また、新しい細胞を作る働きを活発にさせる効果もある。
非常に強い働きがあり、好転生の皮膚炎が起きる。(薬が効いているという意味で、薬が合わなかったりといったことではない)
※どうしても我慢できないほどの反応が起きてしまっている場合はすぐに医師に相談する。
ヒドロキノン(ハイドロキノン)乳酸軟膏
ハイドロキノンは、しみの原因であるメラニンを、別の物質に変えて無色にする効果がある(還元効果)お肌の漂白剤とも言われる。乳酸の軟膏なので、角質を剥がす効果も。
治療中(特に治療初期)は、赤く炎症を起こしてヒリヒリ感を覚えることがある。これも薬が効いている1つの合図ですが、反応が強すぎる場合は医師に指示を仰ぐように。
塗り薬の治療中は紫外線に特に気をつける
トレチノイン、またはハイドロキノンで(またはどちらも使用)治療していた場合は、紫外線対策を普段以上に注意しましょう。2つのおくすりは、どちらも、肌への紫外線の影響をとても受けやすい状態にします。UVケアが疎かになることで、シミが悪化する場合もあります。
夏の汗のかきやすい季節におこなう場合は、頻繁に日焼け止めを塗り直したり、化粧直しを徹底してください。
光(IPL)治療
特徴
IPLという特殊な機器で、光を発生させてお肌にあてる光治療(フォトフェイシャル・ライムライト)。シミ・そばかす以外にも、様々な肌悩みに対応できる。パルス幅という照射する時間に変化を持たせて、患者さんが悩んでいる箇所に働きかけるようにする。レーザー治療よりも緩やかに顔のしみ、そばかすを消す効果がある。
効果
光には複数の波長が含まれていて、シミ・そばかすだけではなく、小じわ、毛穴の開き、ニキビ跡、ハリにも効果がある。光の波長が強いレーザーでは捉えきれない、薄いシミにも効果があるので、顔色のトーンを明るくさせ、肌悩みを改善する。
費用
全顔照射:1回20,000〜35,000円程度
※皮膚科、美容クリニックによって料金は異なる。
通院回数(目安)
平均5〜6回
※シミの濃さ、治療完了とする完成度によって異なる。
シミ取りレーザー(Qスイッチレーザー)
特徴
シミ取りレーザーでの治療は、Qスイッチレーザー、スペクトラ、アレキサンドライトなどのレーザー機器で、非常に波長の強い光を、シミ・ソバカスに照射する。レーザー治療は、メラニンを多く持った細胞だけ破壊するので、通常の肌色の細胞は壊れず、しみ・そばかすを消すのだけに有効。Qスイッチレーザーだと、ソバカス程度の薄いシミは1回の施術で消える。
効果
肌の奥まで届く光の長さを発するレーザーが、肌内部に溜まったメラニン色素をもった細胞を破壊し、きれいな細胞を生み出す。ただし、細胞を破壊するので、ダウンタイムを設ける必要がある。ダウンタイム期間中は、顔が赤くなり、照射した箇所がかさぶたになってくる。赤みが引くまでには1週間程度かかる。
費用
15,000円〜
※皮膚科、美容クリニックによって料金は異なる。
※シミの濃さ、治療完了とする完成度によって異なる。
通院回数(目安)
1〜2回
今すぐそばかすを消すメイク術!
そばかすは、一度できてしまうと簡単に消せるシミではないですが、メイクで隠すことはできます。
しみ・そばかすをしっかり隠す(消す)メイク術と、ベースメイクアイテムの選び方のご紹介です。
1.ベースメイクアイテムの選び方
化粧下地
ファンデーションの厚塗りや、ファンデよれを防ぐためにも、化粧下地を使いましょう。
ややカバー力のある化粧下地で程よい保湿感があるものがおすすめ。また、紫外線対策としてUVカット剤が含まれているものを選ぶようにしましょう。
おすすめ化粧下地
◆セザンヌ|UVウルトラフィットベースN
■価格:734円(税込)
■特徴
- 7種類の保湿成分を配合
- 肌表面を滑らかに整えてファンデーションのよれを防ぐ
- つけ心地サラサラ
- アットコスメランキング1位獲得
- SPF30+/PA++
◆トランシーノ|薬用ホワイトニングCCクリーム
■価格:2,600円(税別)
■特徴
- 美白有効成分トラネキサム酸を配合のCCクリーム
- 紫外線を強力にカットしつつ、ナチュラルな肌色に整える
- 医薬部外品
- SPF50+/PA++++
◆花王ソフィーナ|プリマヴィスタ
■価格:2,800円(税別)
■特徴
- 肌のトーンを均一に整えてシミ・ソバカスを消すのはもちろん、毛穴・くすみを目立たなくする
- 密着持続処方で化粧持ちが長い
- 保湿成分配合(グリセリン、カミツレエキス)
- SPF20/PA++
ファンデーション
ファンデーションが保湿力が高く、密着性もしっかりしているリキッドタイプを選びましょう。
また、カバー力だけではなく美容成分がたっぷり配合されたBBクリームもおすすめです。
コンシーラー
そばかすが散らばっている範囲によって、使用するタイプを決めましょう。
部分的にコンシーラーを使いたい人:スティックタイプ
広範囲をカバーしたい人:クリームタイプ
コンシーラーの色は、リキッド、またはBBクリームとファンデーションと同系色か、やや暗い色味のものを選ぶとうまく消すことができます。
フェイスパウダー
ベースメイクの仕上げにフェイスパウダーを使用することで、また、パウダー粒子が紫外線を跳ね返す効果があり、化粧下地、ファンデーションの密着性が高くなり、化粧持ちが長くなります。
色ムラが均一になるように、これまで付けてきたベースメイクの色味と合わせるようにしましょう。血色をよくさせたい場合はピンク系のルースパウダーを選ぶといいですよ^^
2.そばかすを隠すメイク集(動画)
メイクの方法は文章や画像よりも動画のほうが分かりやすいですよね。ここではメイクの達人なのではレベルの人達のシミ・そばかすを隠すメイク術動画をご紹介します。
▼プチプラ化粧品でベースメイク(シミ、そばかす、ニキビ)
▼【メイク】アザ、シミ、傷、色素沈着、アトピー、消すメイク!
※そばかすではないのですが、かなり大きい火傷の跡がキレイに消すことができていたのでご紹介・・
そばかすの予防法
できてしまったソバカスを自力で消すのは困難なので、そばかすは、できないように予防する事が大切です。遺伝性なので完全に防ぐことは難しいですが、そばかすを増やさない、そばかすの色を濃くしないためにも予防対策は必要です。下記の項目を参考にして予防対策をするようにしましょう。
徹底的にUV対策
そばかすは紫外線を浴びてしまうと増える一方です。また、できてしまったそばかすの色が濃くなってしまう可能性もあるので、徹底的に紫外線対策をするようにしましょう。
外に出る時は必ず日焼け止めを塗るようにしましょう。ちょっとの外出だから大丈夫・・・なんて考えは危険です。洗濯物を干す時にもUV対策をしっかりと取るようにしてください。日傘を常にかばんに入れておくと安心です。
摩擦・刺激を与えないようにする
- 洗顔をするときはゴシゴシと擦って洗わないこと
- ファンデーションを塗るときはパフや指でこすりすぎないように
- フワフワのブラシに変えるなどメイク道具を見直す
- 汗拭きタオルは柔らかい素材を使う
美白成分配合のスキンケアを使う
美白成分の入ったスキンケアを、紫外線の強くなる春〜夏にかけてだけでなく、1年を通して使うようにしましょう。
美白成分が配合されたスキンケアは日焼けによるメラニンの生成を抑える効果があり、そばかす以外の日焼けしみを消すのに有効です。毎日のスキンケアに美白成分を取り入れる事で、避けられなかった紫外線の影響を抑えシミの発生を防ぎます。
スキンケアを購入の際は成分表をしっかりと確認し、しみ・そばかすに効く成分が配合されているものを選ぶようにしましょう。
ピーリングでメラニンを追い出す
スキンケアでメラニン色素の生成を抑えることも大切ですが、できてしまったメラニンを排せつすることも重要です。ピーリングで古い角質を取り除き、お肌のターンオーバーを促しましょう。
ピーリングはドラックストアなどで比較的安く購入することもできますし、コスト面に余裕のある方は美容皮膚科で本格的なピーリングの施術を受けるのもおすすめです。
そばかすに効果のあるサプリメントを飲む
サプリメントで美白対策をするのも一つの方法です。メラニンの生成を抑える作用のある成分や、お肌のターンオーバーを促進させる成分など様々な種類のシミ予防のためのサプリメントがあります。
サプリメントは毎日きちんと服用することで効果を発揮するので、コスト面なども含めて続けられるものを選ぶようにしましょう。
L-システイン、アスコルビン酸、ビタミンC、トラネキサム酸